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LANケーブルのカテゴリーとは?Cat.5eとCat.6の違い・用途を徹底解説【工事事業者様向け】

1. はじめに

LANケーブルは、ネットワーク通信を構築する上で欠かせないインフラ要素です。特に工事事業者様にとっては、適切なケーブルを選定し、正しく施工することが、ネットワークの安定性や通信品質を確保する上で非常に重要です。

現在、市場にはさまざまなカテゴリー(Cat)のLANケーブルが存在し、それぞれの規格が異なる用途や性能を持っています。特にCat.5e(※以下Cat5eと記載します)とCat.6(※以下Cat6と記載します)は、広く使用されている標準的な規格であり、オフィスや商業施設、住宅などのネットワーク工事において頻繁に採用されています。

しかし、これらの規格の違いを正しく理解し、用途に応じて最適なケーブルを選定しなければ、通信速度の低下やノイズによる干渉、将来的な拡張性の問題などに直面する可能性があります。

本記事では、LANケーブルのカテゴリーの基本を解説し、Cat5eとCat6の違いや用途別の推奨環境、工事事業者様が考慮すべき施工ポイントについて詳しく説明していきます。

2. LANケーブルのカテゴリーとは?

■ カテゴリー(Cat)とは?

LANケーブルの「カテゴリー(Cat)」とは、通信速度や周波数帯域などの性能規格を示す指標です。一般的に、数字が大きいほど高速通信が可能であり、ノイズ耐性も向上します。

LANケーブルの規格は、TIA(米国通信工業会)やISO(国際標準化機構)などの標準化団体によって定められており、国際的なネットワーク機器との互換性を確保するために統一されています。

主要なLANケーブルの規格一覧

カテゴリー 最大伝送速度 帯域幅 特徴
Cat5e 1Gbps 100MHz 一般的なオフィスや家庭向け、コストが低い
Cat6 1Gbps(100m)/10Gbps(55m) 250MHz ノイズ耐性が強化され、高速通信向け
Cat6A 10Gbps 500MHz 大規模オフィス・データセンター向け
Cat7 10Gbps 600MHz ノイズ耐性向上、シールド構造必須
Cat8 25~40Gbps 2000MHz 高速データセンター向け、30mまで

この中でもCat5eとCat6は特に普及しており、一般的なLAN工事ではこれらのケーブルが多く使用されています。ただし、今後の通信需要を考えるとCat6AやCat7の採用も増加傾向にあります。

3. Cat5eとCat6の違い

LANケーブルを選定する際に、Cat5eとCat6のどちらを採用すべきかは、多くの工事事業者様にとって重要なポイントです。両者は見た目が似ていますが、性能や用途には大きな違いがあります。ここでは、主な違いを3つのポイントで詳しく解説します。

①Cat5eとCat6の伝送性能比較

カテゴリー 最大伝送速度 最大帯域幅
Cat5e 1Gbps(100mまで) 100MHz
Cat6 10Gbps(55mまで) 250MHz

Cat5e(カテゴリ5e)は、最大1Gbpsの通信速度に対応し、一般的なオフィスや住宅のLAN環境で十分な性能を持っています。

Cat6(カテゴリ6)は、より高い周波数帯域(250MHz)に対応し、短距離であれば10Gbps通信も可能です。大規模オフィスやデータ通信量の多い環境に適しています。

② ノイズ耐性の違い

Cat6はCat5eと比較して、内部のツイストペア(撚り対線)がより強く撚られており、外部ノイズの影響を受けにくい構造になっています。また、Cat6ケーブルの一部には十字型の絶縁体(スプライン)が挿入され、信号の干渉を低減する工夫がされています。

これにより、電子機器や高電圧ケーブルが密集するオフィスや工場、サーバールームなどでも、より安定した通信が可能になります。

Cat5eとCat6の構造と施工のしやすさ比較

カテゴリー ケーブルの構造 施工のしやすさ
Cat5e 細く柔らかい 取り回しがしやすい
Cat6 太く硬い 曲げ半径に注意が必要

Cat5eはケーブルが柔らかく取り回しがしやすいため、狭い配線スペースや曲げが多い場所での施工が容易です。

Cat6は内部構造が強化されているため、ケーブルが太くなり、曲げにくくなるというデメリットがあります。特に配線ダクトや壁内を通す際には、最小曲げ半径を確保することが重要です。

4. Cat5eとCat6の用途別推奨環境

LANケーブルは用途によって適切な規格を選定することが重要です。特にオフィスや家庭のネットワーク構築、防犯カメラ(監視カメラ)工事、ホームセキュリティ設備では、求められる通信性能や環境条件が異なります。

① オフィス・家庭向けネットワーク

推奨ケーブル:Cat5e または Cat6

通常のインターネット接続や社内ネットワークであれば、Cat5eで十分対応可能です。ただし、Wi-Fi 6や大容量通信の環境ではCat6が推奨されます。

② 企業・官公庁の基幹ネットワークやデータセンター

推奨ケーブル:Cat6、Cat6A、Cat7

高速かつ安定した通信が求められるため、10Gbps対応のCat6A以上を推奨します。ノイズや通信負荷が大きい環境ではCat7やCat8の選定も検討されます。

③ 防犯カメラ(監視カメラ)工事

推奨ケーブル:Cat6 または Cat6A

PoE対応の高解像度カメラを使用する場合はCat6が基本。4K対応や長距離配線ではCat6Aがより安定します。

  • 屋外では防水・耐候性のあるシールドケーブルを使用
  • PoE電力供給に必要なスイッチの確認が必須
  • 100mを超える場合はPoEエクステンダーの導入も検討

④ ホームセキュリティ(スマートホーム)

推奨ケーブル:Cat6 または Cat6A

センサーやスマートデバイスの接続にはCat6が最適です。今後の機器増加や通信需要に備え、Cat6Aの採用もおすすめです。

  • 耐火・難燃ケーブルの使用
  • 空配管の確保で将来的な増設に対応
  • Wi-Fiと併用できる有線構成が安定性向上に寄与

まとめ:Cat5eとCat6の使い分け

用途 推奨LANケーブル 理由
一般家庭のLAN配線 Cat5e コストが安く、1Gbpsで十分
小規模オフィスのネットワーク Cat5e 基本的な業務用途なら問題なし
低解像度(1080p以下)の防犯カメラ Cat5e コストを抑えつつPoE対応可
4K以上の防犯カメラ・長距離配線 Cat6 高速通信とノイズ耐性が必要
企業ネットワーク・データセンター Cat6A以上 10Gbps対応・安定性向上

5. LANケーブル選定のポイントと施工時の注意点

① コストと性能のバランス:Cat5eのメリット

カテゴリー コスト感(相対) 最大伝送速度 用途の広さ
Cat5e 基準 1Gbps 幅広い用途に適応可能
Cat6 Cat5eの約1.5~2倍程度 1Gbps(100m)/10Gbps(55m) 高速通信向け
  • Cat5eは導入コストが比較的安く、大規模施工でも費用を抑えやすい
  • 柔軟で取り回しがしやすく、施工性が高い
  • 標準的なLAN環境では、必要十分な性能を発揮

② Cat5eで十分なケース

  • 家庭のインターネット(最大1Gbps)
  • 中小企業オフィスでの一般業務(メール・Web会議等)
  • 1080p以下の防犯カメラで短距離配線

Cat6が推奨される用途一覧

用途 Cat6が推奨される理由
4K・8K映像を扱うネットワーク 帯域幅が広く、高速通信が必要
10Gbps通信を導入予定 Cat5eでは対応できない
長距離のPoE配線(50m以上) Cat6の方がノイズ耐性が高い
高ノイズ環境(工場・医療施設) EMI耐性の高いCat6以上が有効

④ 施工時の注意点(工事事業者様向け)

  • 最小曲げ半径を守る
  • ノイズ源(電源線など)から距離を取る
  • 中継ハブやPoEエクステンダーの使用
  • 空配管の確保と配線設計の工夫

6. まとめ

① Cat5eとCat6の選び方のポイント

項目 Cat5e Cat6
コスト 安価 やや高価
最大速度 1Gbps 10Gbps(短距離)
帯域幅 100MHz 250MHz
ノイズ耐性 標準 高い
施工性 柔軟 硬く取り回し注意
用途 家庭・小規模施設・低解像度カメラ 企業ネットワーク・高解像度映像

② 工事事業者様向けの推奨事項

  • コストを抑えたい場合はCat5eを中心に採用
  • PoE使用時の電源と配線長に注意
  • 将来的な拡張性を見越してCat6A以上の選定も検討
  • 配線計画とトラブル回避のための施工設計が重要

③ 今後のネットワーク工事に向けて

Wi-Fi 6や10Gbpsネットワークの登場でLAN配線の重要性は増していますが、全てを高性能化するのではなく、用途ごとに適切なケーブルを選定することがコストと品質の最適化につながります。

工事事業者様は、クライアントのニーズに応じて、最適な施工計画とケーブル構成を提案できることが、信頼されるネットワーク工事の鍵となります。

本記事が、LANケーブル選定や施工計画の一助となれば幸いです。