アッテネーター・ブースターの選定の解説
テレビを快適に視聴するのには適正な電波レベルが必要になります。そこで今回ご説明するのは電波レベルを適正値に調整する機器のブースター(増幅器)とアッテネーター(減衰器)をご説明していきます。
テレビ信号の適正な電波レベルとは
テレビの適正な電波レベルは一般的に50~80dBが適正とされております。
そのほかにも、テレビの受信にはMER,BERという電波の品質を表す数値も存在しており、UHFアンテナでの受信品質としてはMERは25dB以上、BERは0.0000001(1E-7)以下が推奨値となっており、アンテナを設置する際はこの3つの数値が適正値の範囲になるように向きや高さを調整して設置を行います。
しかしアンテナから各部屋の直列ユニットまでには様々な機器や電線の距離などにより電波は損失しテレビ側では適正レベルの範囲外になってしまうことがよくあります。
そこで使用するのがブースターとアッテネーターになります。
ブースターとは
ブースターは受信した電波を増幅し電波レベルを適正値の範囲内に調整する機器です。
ブースターにはいろいろな種類があり、目的用途で選択下さい。
例として、家庭用、共聴用、CATV用などや、信号レベルが伝送路途中で減衰するのを補うラインブースターなどがあります。
ブースターにはいろいろな種類があり、目的用途で選択下さい。
例として、家庭用、共聴用、CATV用などや、信号レベルが伝送路途中で減衰するのを補うラインブースターなどがあります。
アッテネーターとは
アッテネーターは、ブースターからの入力が適正入力範囲を超える場合に用います。
具体的には、強電界にある電波と弱電界にある電波とを、2つのアンテナでそれぞれ受信し、一つのテレビに接続するようなケースで、強電界にある電波を減衰させるケース等で用いられます。
減衰させるレベルに応じて3dB~20dBの間でラインナップされております。
選定のポイント
設置状況の確認
ブースターを設置する場所が、一般住宅か、集合住宅か?
一般住宅に共同受信用のブースターを使用しても問題ないですが、集合住宅に家庭用のブースターを使用すると耐久性が違う為、数年してからのトラブルが発生してしまい、多くの世帯に影響を及ぼすので集合住宅には共同受信用のブースターを使用します。
調整レベルの確認 テレビの電波は分配器などの機器を接続する度に受信レベルが損失されていきます。あらかじめ、その建物の損失レベルをおおよそ把握しておき、必要なブースターの容量を選定していきます。
調整レベルの確認 テレビの電波は分配器などの機器を接続する度に受信レベルが損失されていきます。あらかじめ、その建物の損失レベルをおおよそ把握しておき、必要なブースターの容量を選定していきます。
各機器のおおよそのUHF帯での損失レベルは
・分配器 = 分配数 × 2dB
・S-5C-FB = 0.2dB(1mあたり)
・直列ユニット = 2.5dB
・壁面ユニット = 0.5dB
となりブースターの選定の際に確認します。
入力アンテナの確認
設置するアンテナがUHFのみなのか、BS・CS110°アンテナやFMアンテナなど複数の入力アンテナがあり、それぞれのアンテナを混合させるのかにより、必要なブースターの種類が変わるので必ず確認します。
・分配器 = 分配数 × 2dB
・S-5C-FB = 0.2dB(1mあたり)
・直列ユニット = 2.5dB
・壁面ユニット = 0.5dB
となりブースターの選定の際に確認します。
ブースターの注意点
入力レベルを増幅してくれるブースターですが、1点注意するべき点もあります。
適正電波レベルの説明で受信レベルの品質を表すMERとBERに少し触れましたが、受信レベルが適正範囲内でもこの二つの値が適正範囲外であった場合。この悪かったレベルがさらに悪く増幅されるので、ノイズが発生しやすくなります。そのため受信レベルのみではなくMER・BERとも確認をしてアンテナの調整を行います。
適正電波レベルの説明で受信レベルの品質を表すMERとBERに少し触れましたが、受信レベルが適正範囲内でもこの二つの値が適正範囲外であった場合。この悪かったレベルがさらに悪く増幅されるので、ノイズが発生しやすくなります。そのため受信レベルのみではなくMER・BERとも確認をしてアンテナの調整を行います。
まとめ
最近の住宅はスター配線が基本となり、分配数が増え損失レベルが多くなるので、ブースターは必須となります。そこでこの記事を見て頂いた皆様は基本的な知識として理解して頂き、よりお客様に満足して頂ける商品を提供して頂けたらと思います。
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