LANケーブルの種類と特徴・用途

はじめに

在宅ワークやIoT化の影響でここ数年ネットワーク配線のニーズが高まってきています。
無線化技術の向上で配線工事がなくなると思いきやネットワークを必要とする範囲が増え無線より安定した有線での配線を求められるお客様も多数いらっしゃるそうです。
そこで、こちらのコラムでは ネットワーク配線に必要なLANケーブルの種類や多岐にわたるケーブルの特徴とその用途をまとめました。

LANケーブルとは

Local Area Network(ローカルエリアネットワーク)の略で先に述べたようにネットワーク構築に使用する通信ケーブルです。 無線LANが主流な中で有線LANが求められる理由、それは安定した通信とケーブルをつなげるだけで簡単にネットワークに接続できるところではないでしょうか。 そんなLANケーブルには使用する用途や環境により沢山の種類があります。次は種類についてご説明致します。

LANケーブルの種類

LANケーブルには通信速度によって種類が分かれています。

カテゴリ 最大通信速度 伝送帯域
Cate5 100M bps 100M Hz
Cate5e 1G bps
Cate6 250M Hz
Cate6A 10G bps 500M Hz
Cate7 600M Hz
Cate7A 1000M Hz
Cate8 40G bps 2000M Hz


お客様が求めている通信速度に応じてLANケーブルを選定する必要があります。
例えばテレビでよく耳にする「通信速度最大1Gbps」のプロバイダをご利用のお客様にCate5のケーブルを使用しても上記表から分かるようにCate5は100Mbpsの最大通信速度なので適した配線ではないということになります。
また使用環境に応じて対応した商品もあります。

  • ・屋外用:通常の屋内用ケーブルの外側に接地線・アルミラミネートテープ・外部シースが覆われており対候性・耐ノイズ性に優れている
  • ・支線付き:屋外用ケーブルに架線用の鉄線が添えてあり配線の経路上架空を配線が必要な場合に使用
  • ・シールド付き:導体絶縁体と外装シースの間に遮蔽テープを巻くことで耐ノイズ性に優れている
  • ・コネクタ付き:家電量販店やエンドユーザー向きの販売店で売られているケーブルはこちらになりあらかじめ決められた長さのケーブルに両端コネクタがあらかじめついている
  • ・フラットタイプ:ケーブルの形状が丸形ではなく平たく狭い箇所に用いるコネクタ付ケーブル

記載したケーブルの中で最も適した配線を使用するようにしましょう。

LANケーブルの構造

今まで説明してきたようにLANケーブルは通信線になります。
導体と被覆だけの簡単な構造ではなく細い電線がより合わせって1つの商品になっています。
基本的には0.5mm×8本のツイストペアになっています。 その中には線間のノイズを減らす十字フィラー付きや周囲のノイズを防ぐシールド付きの様にノイズによる不具合を防ぐ仕様のケーブルもあります。
またケーブルのみでは機器につなぐことが出来ない為、コネクタを成端することが必須となります。

このコネクタをあらかじめついている商品がコネクタ付LANケーブル定尺になっており敷設の状況により選ぶことが出来ます。 コネクタがついておらず長尺で任意の長さに調整して使用できる商品がリール巻のLANケーブルになります。
長さは種類にもよりますが、100M・200M・300Mとあります。リール巻の場合種類は上記の表の上からCate6Aまでとなります。 また先述したように成端するのに各ケーブルに適合したコネクタとコネクタを圧着するための専用圧着機も別途必要になるのでご確認ください。

まとめ

今までお話ししたように思った以上に種類や仕様が沢山あったと思います。
色んな種類があるからこそお客様のニーズがあるということになります。
お客様の求められる最適な商品を選定し、お客様に満足して頂ける商品をお求めください。